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東京大学公共政策大学院 | GraSPP / Graduate School of Public Policy | The university of Tokyo

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GraSPPでの学びを通して、経験豊富なシニアとして社会に貢献していく

梅田一郎 (from Japan)

―GraSPPに入学された、経緯を教えてください
会社を卒業する何年か前から「もう一回腰を据えて勉強したい」と考えていました。私は今、新時代戦略研究所(INES)というシンクタンクで理事長を務めており、財務省や厚労省、研究者、政治家の方々と共に21世紀の日本が直面する社会課題について議論し、政策提言をしています。私は製薬系のグローバル企業に38年間勤めて、ビジネスでの経験値はそれなりにありますが、経済や社会保障などに関する知識や理解が不足していると、常々感じていました。勉強できる場所を探していた時にGraSPPを見つけて、入学説明会に参加してみたところ、非常に面白そうだったので、家に帰って改めて入試要項を確認すると条件的には満たしていて。それでチャレンジを決意して受験したところ、幸いにも合格できました。

―入学が決まった時、周囲の方の反応はいかがでしたか?
皆、応援してくれましたし、外国人の知人たちは「いいね!僕も勉強したいんだよ」といった反応でした。入学金を振り込む時は、銀行の窓口の方に「え!ご自身がご入学ですか?おめでとうございます!」と驚かれましたが(笑)。日本では大学卒業後にはMBAくらいしか学ぶ機会がなく、私のように長い社会人経験を終えてから、また勉強する人は少ないので、この部分においては日本は海外に比べて遅れていると感じますね。

―GraSPPに入学してみていかがですか?
最初は105分間も座って授業を聞いていられるか、正直、自信がありませんでした。でも実際に授業を受けてみると、どの講義も大変楽しいです。GraSPPの授業では社会で実際に起きた事例を扱うことが多く、中には自分の現役当時、仕事で扱ったケースもありました。実体験が伴う分、より授業が分かりやすいのかもしれませんが、授業中に眠たくなったという経験は2019年4月の入学以来、一度もないんですよ。1年目は経済政策コースを専攻しましたが、2年目は少し幅広に勉強したくて公共管理コースに変更しました。授業は毎回刺激的で、理解力は落ちてないと感じる反面、授業時に「なるほど!」と思っても、その直後に忘れてしまうこともしばしばで…。記憶力だけはどうしようもないですね(苦笑)。
私は職業人として製薬企業という特殊な業界に40年近くいたので、その分野の経験はありましたが、今思えば世間が狭く、井の中の蛙だったと思います。シンクタンクでの議論についての理解がGraSPPで学ぶ前と今では雲泥の差というほど変わったと実感しています。
GraSPPは先生方も著名な方々ばかりで、非常に贅沢な環境です。本当は40代くらいで入学できれば良かったですが、貴重な機会を頂いたので、今の学びを今後に生かしていかなければならないと思っています。

――修了後のビジョンや夢を教えてください
『LIFE shift』という書籍がありますが、人生100年時代と考えると、大学卒業から職業人として生きる時間は80年弱と非常に長いです。長い人生の中で、大学や研究機関、地域等で何か新しいことを学び、自分自身を磨く時期を持つことはとても大切だと思います。超少子高齢化社会を迎える日本では、今後さらに社会保障費は増大し、財政は厳しさを増していきます。誰もが健康で、仕事を楽しみ、できるだけ長く職業人として社会に貢献していくことが必要ですし、そのような社会へと変わっていけるよう、気持ちや意識のある人から動き始めていくことだと思います。
私は今年で68歳になりますが、GraSPPでの学びを通して、最新情報と新しいアイデアを持った経験豊富なシニアとして、これからも社会に貢献したいと考えています。

(ニュースレター59号より引用。インタビュー・文責 編集担当)