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東京大学公共政策大学院 | GraSPP / Graduate School of Public Policy | The university of Tokyo

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未知の環境が自己の再発見につながる

小川光教授 (from Japan) 教授

私は公共経済学を専門とし、人や資本、企業が国境を越えて移動するグローバル社会下の税の在り方を知るための理論を構築しています。授業では、経済学の入り口として欠かせない、基礎となる考えを幅広く教えています。GraSPPの多種多様な授業を通じて見識を広めると同時に、ぜひ、原点に立ち戻って数字を自分で取り扱い、理論や考え方を改めて身に着ける機会にもしてほしいと思います。

私は公共経済学を専門とし、人や資本、企業が国境を越えて移動するグローバル社会下の税の在り方を知るための理論を構築しています。授業では、経済学の入り口として欠かせない、基礎となる考えを幅広く教えています。それらの基礎を応用して、日本財政の維持可能性や消費税の軽減税率の是非を検討したり、政府が“公平”な社会の実現にどの程度関心を払っているかについて経済理論をもとに計測してみるなど、具体的な数値を使った演習も行っています。現在の日本が直面している税や国債の問題を取り上げることで、同様の問題を将来抱えることになるであろう他国の参考にもなるでしょう。

東京出身の私は、高校生のころ、そのまま東京で就職し通勤電車に揺られる自分の将来像がはっきりと想像できてしまったことに愕然とし、想像通りの将来から脱するべく東京を離れました。名古屋大学に進学し、物理的、精神的ともに異なる環境に身を投じることで、楽しいと思える学問、興味のある分野が見えてきました。恩師の背中を追いかけるうちに、いつしか私自身も研究者の道に進んでいました。GraSPPもまた特殊な環境ですから、学生にとって、これまでの自分の見方を変えて新たな発見を得るような場所になればよいと思います。

GraSPPは、数も分野もバリエーション豊かな授業を提供しており、学生は学ぶこと自体を楽しんでいる様子が伺えます。また、様々な国の留学生と共に学ぶ機会があります。GraSPPは、公共に関わるキャリアに進むために自分は変わりたい、でも、具体的にどうしたらよいかボンヤリしているという学生にとって、学問を通じた交流によってここに来る以前は思いもよらない視座にいつしか到達することができる場所です。

日本国内でグローバルな学習体験が得られるというのは貴重な機会です。国際機関で将来通用しうる複眼的思考、議論の能力はGraSPPに身を置くことで大きく伸ばすことができるでしょう。前述のとおり、環境に触発されて自己が変化していくことを楽しんでください。ただし、それだけではなく、意見の質・意見を裏付ける理論の理解も重要だということも、どうか忘れずにいてほしいと思います。

社会では政策等、最終的な判断を行う場と分析を行う場が分かれていることが多くあります。もちろんそれぞれのプロフェッショナルとして分業した結果ではありますが、意思決定の権限を持つ集団が、その判断素材が「どのように用意されたものか」を理解しない、あるいは関心を持たないまま盲目的にデータを信じたとき、果たして最適な判断ができるものでしょうか。多種多様な授業を通じて見識を広めると同時に、ぜひ、原点に立ち戻って数字を自分で取り扱い、理論や考え方を改めて身に着ける機会にもしてください。