アジアのがん患者向け医療と政策についての講義「医学共通講義XXI」の案内がありました。
医学系研究科以外の学生を歓迎とのことです。ご興味ある方はご検討ください(添付もご参照ください)。
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社会や疾病構造が変容する中、アジアにおけるがんの社会的影響は大きくなってきています。がんは遺伝的素因や生活習慣だけでなく、人々の社会経済的状況などの文化的背景が大きな影響を及ぼします。アジアではこれまで正確ながんに関する統計をとることが難しく実情が不明でしたが、その統計や実態が明らかになるにつれて、がん医療の実情とがん対策に関する課題がアジア圏内でも大きく格差があることがわかってきました。また近年のゲノム科学の進展によっても、アジアのがんは知見の進む欧米型のがんとは生物学的にも異なる側面があることが明らかになってきており、予防や治療の面でも異なるアプローチが必要とされることがわかってきました。このような背景のもとで、さまざまなIT技術や制度を用いて日本がアジアのがん対策に貢献する動きも活発になってきています。
この講義シリーズでは日本を含めたアジアのがんのサイエンスや社会科学に関する第一線の講師の考えに接しながら、UHC(Universal Health Coverage)の考えに基づいて、アジアのなかで誰も取り残されないがん社会のために日本や各自がどう向き合うべきなのかを学んでもらう機会としたいと考えています。
(医学系研究科以外の学生を歓迎します)
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