「地域交通政策研究」(宿利正史客員教授他)の授業では、11月5日(静岡県)、11月19日(京都府)、11月28日(福井県)に現地視察及び講義を実施しました。
2024年11月5日
静岡県で鈴木与平鈴与㈱会長による講義と現地視察を実施しました。

鈴木与平会長とご講義後の記念撮影
鈴木会長より「リージョナル航空と地方港湾による地域創生」と題し、講義が行われました。リージョナル航空については、地域創生には、多様な文化を持つ地域間の交流人口の増加が必要との認識のもと、FDAの運航が開始したこと、そして地域間を結ぶ定期便、チャーター便により、様々な地域間交流が進んでいる様子について学びました。
また、地方港湾については、清水港周辺の産業の変遷、時代の変化に合わせた、港を核としたまちづくりの様子について学びました。
その後、清水港の歴史などをテーマとしたフェルケール博物館、同港の海上からの見学、静岡空港、空港周辺のトレーニング施設、格納庫、航空博物館を見学しました。
リージョナル航空・地方港湾による地域創生の取り組みを現地で直に学ぶことができ、教室では経験できない貴重な機会となりました。
11月19日
京都府北部で村尾俊道NPO法人持続可能なまちと交通をめざす再生塾理事長による講義と現地視察を実施しました。

林氏・村尾氏との記念撮影: 元伊勢籠神社前にて
まず、村尾理事長より「総合的な交通政策の実践と課題~海の京都の観光まちづくり~」と題し、講義が行われました。北近畿タンゴ鉄道の再生に向けての、「海の京都」の観光圏づくりなどによる需要創造と、上下分離により参入した運営会社による新たな視点での需要創出の取組、そして、これまでの実践を通じた総合的な交通政策を進めるうえでの課題と対応について学びました。
つづいて、北近畿タンゴ鉄道宮田社長、WILLER TRAINS 荒川営業本部長、舞鶴市泉交通政策担当課長より、それぞれの立場での鉄道再生に向けた取組について、講義が行われました。
その後の現地視察においては、京都丹後鉄道に乗車した後、天橋立、伊根浦において現地視察を行い、伊根町千賀企画観光課長より、町の観光施策について講義が行われました。
また、移動中の車内においては、丹後海陸交通(株)林常務からは、地域のバス事業を取り巻く環境や、増大するインバウンドへの対応・運転手不足の状況について、また、海の京都DMO亀谷総合企画局長からは、観光地域づくりや誘客に向けた戦略について、それぞれ講義いただき、地域の交通・観光について幅広く学ぶことができる貴重な機会となりました。
11月26日
富山市で森雅志前富山市長による講義と現地視察を実施しました。

森雅志前富山市長との記念撮影: グランドプラザにて
まず、午前中に富山地方鉄道富山港線の終点となる同市北部の岩瀬地区を訪問し、歴史的な建造物やまちなみを活かしながら進められている、新たなまちづくりについて桝田酒造店代表取締役の桝田隆一郎様に説明を頂きながら、岩瀬地区のまちなみや再生された建造物を見学しました。

桝田隆一郎氏との記念撮影: 桝田酒造店 酒蔵前にて
続いて、午後からは富山市中心部へ路面電車で移動後、森前市長より「公共交通を軸としたコンパクトなまちづくり」と題し、市長在任中に推進したコンパクトシティ政策や、市内電車環状線化事業や南北接続事業の内容・整備効果などを中心に講義頂き、講義終了後は、森様の案内のもと、富山駅のほか、市中心部の賑わい施設であるグランドプラザやキラリ(富山市ガラス美術館、富山市立図書館本館)を見学いたしました。
現地での視察と講義を通じ、富山市における「公共交通を軸としたコンパクトなまちづくり」について学生が理解や考察を深める機会となりました。