キャンパスアジア2024年秋学期フィールドトリップで福島を訪れました2024年10月23日(水)
2024年10月12日、13日の二日間、今学期開講中のキャンパスアジアプログラム事例研究「CAMPUS Asia Joint Course: Public Policy in East Asia and Japan II」の一環で、学生と教職員、修了生、そして今回のトリップを企画した「ふくしま部」(福島浜通り地区でのスタディツアーを企画開催している一般社団法人で、キャンパスアジアの修了生が理事を務める)を合わせた合計43名で福島県双葉郡を訪問しました。
本科目の目的は、日本の公共政策を実践的に学び、多様なステークホルダーによる講義と現場でのフィールドワークを通じて、国レベルと地方レベルでの政策実装に至るプロセスを学ぶことです。当院に在籍しているキャンパスアジアプログラムの日本人、中国人、韓国人、シンガポール人学生だけでなく、プログラム外の日本人学生や各国の協定校からの留学生も多数履修しています。今回はキャンパスアジアの修了生6名が自費で、全行程に同行しました。
一日目には、政府の補助金で0歳児から中学生を対象として2023年大熊町に開校した「学び舎・ゆめの森」で斬新な取組やデザインを教育に取り入れている様子や東日本大震災・原子力災害伝承館を視察しました。夕食は、地元住民を交えてのBBQで交流を深めました。
二日目には、地元住民の方や復興関係のキーパーソンと対話する貴重な機会をいただきました。「東北の生産者は『被災者』ではなく『ヒーロー』だ」といって食を通じて福島で活動されている高橋大就さんの畑でのアクティビティも体験しました。また、震災遺構浪江町立請戸小学校の見学、壊れたままの家屋・復興への希望を描いた壁画・更地が入り混じる双葉町の町歩きをしました。
二日間のフィールドワークを通じて、震災のリアルな惨状を肌で感じつつも、復興へ向けた元気な取組事例も垣間見ることができました。また、本郷キャンパスから刻々と放射線量を計測した数値をリアルタイムで共有し、本郷キャンパスと双葉町のホテルではほとんど差がないことも分かりました。ネットからの情報や机上の学問では決して得ることのできない体験を通して知見を深めることができ、参加者各々の視点で、得るものが多かったのではないかと思います。
学期最後には、学んだことの集大成として、グループに分かれて福島の復興に関する政策提言のプレゼンテーションを行います。