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東京大学公共政策大学院 | GraSPP / Graduate School of Public Policy | The university of Tokyo

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Model APEC Conference 2016September 16, 2016

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北京でModel APEC Conferenceが開催され、キャンパスアジアプログラムから2名の学生が参加しました。

本会議は2016年10月、ペルーにて行われる第6回APEC教育大臣会合に付随して開催され、APEC参加国・地域から約100名の学生が集まり、実際の会議と同様3つのテーマ(生涯学習を促進する教育制度、教育分野における技術革新、教育の場から社会への円滑な雇用制度)に沿って議論が行われました。

3つのテーマの中から我々日本代表は1つ目の「生涯学習を促進する教育制度」を選択し、「第4次産業化革命を迎えるにあたって理想的な教育制度の構築」という主題に沿ってプレゼンテーションが行われました。3つのテーマに共通して各代表団から多数提唱された案は以下3点です。

1.国境を超えた教育制度の確立(奨学金・インターンシップ・研究旅行等
2.APEC諸国・地域の教育機関間に於ける手続きの簡略化・共通プラットフォームの樹立(ビザ及び単位交換等)
3.資格及び専門知識を証明書としてAPEC地域内で共通化し人材の流動を促す為の枠組み

各代表団のプレゼンテーション後、質疑応答を通じて3つのテーマに応じた建設的な議論を繰り広げた。

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詳細に関しては、以下学生によるレポート内容をご確認ください。

Model APEC Conference 参加報告
(都留美雪)

私は8月25日から28日の4日間、 中国•北京で開催されたAPEC模擬会議に参加した。
日中韓の外交政策について興味を持つ私には、APEC教育大臣会の模擬会議は貴重な体験になった。

今回、APEC模擬会議で一番印象に残ったのは前アジア太平洋研究所長である張蘊嶺氏が基調講演で語ったInclusion(包括性) についてだ。自由な人材の流動を考える上で、各代表団は教育制度やTVETプラットフォームの樹立の考えに一致した。しかし、抽象的な概念から具体的な枠組みを作ろうとした途端、参加者皆が異なる解決策を提案したため議論は難航し、集団の合意形成がいかに困難かを痛感した。

例えば、人材の国際移動の流動性を高めることには全参加国・地域はおおまか賛成だった。と同時に、「頭脳流失の問題を考えるとやはり現時点では自由な労働市場の移動には賛成できない」と主張する国も存在し、経済発展の程度が違う国と地域が集うAPECでの解決策を模索する難しさを改めて感じた。また、張蘊嶺氏が語った「持続可能な経済開発」には貧困層、若手の失業者、女性の出稼ぎ労働者なども含まれているのに対し、会議の参加者の多くが、労働力=高度人材と考えており、その他一般労働者のInclusionも考える必要があるように考えさせられた。また、アジア太平洋地域の包括的な経済開発を考える上で、正規・非正規雇用の強固な二重構造をなす労働市場改革が必要だと身にもって感じた。

この会議を通じて、Inclusiveな経済開発と人材開発のあり方、そして労働市場改革の必要性を改めて考える機会になった。今後の研究でもAPECエコノミーの多様性と協力可能性についての議論を進めていく必要性を体感した。

今回模擬APEC会議という国際会議に参加する機会を頂き、各諸国及び地域から集まった優秀な学生との議論・交流を通してAPEC地域における今後の教育のあり方に対して様々なアイディアやアプローチがあるということを理解する事が出来た。

2016年模擬APEC会議(北京開催) 報告書
(末永愛子)

今回模擬APEC会議という国際会議に参加する機会を頂き、各諸国及び地域から集まった優秀な学生との議論・交流を通してAPEC地域における今後の教育のあり方に対して様々なアイディアやアプローチがあるということを理解する事が出来た。

オープニングセレモニーでは、北京外国語大学の学長や、中華人民共和国教育部代表者のスピーチを頂戴しAPECの歴史や今後の展望を知る事で、APECに対してより鮮明なビジョンを描けるようになった。

最終日は、北京UR Work Factoryという様々なスタートアップ企業がオープンオフィスとして使用しているスペースをお借りし、午前の部では清華大学の教授がリーダーシップについての講義をして下さり、グループ毎にリーダーシップを発揮する為にはどのような判断が必要か学びながら課題を行った。

午後の部では、WWF (World Wildlife Fund)関連NGOの方から野生動物の違法取引対策について説明があり、その後グループごとにどうしたら象牙の違法購入を阻止できるか討論した。

又VIPKID’sの方からは、教育の機会に恵まれない子供たちの為に北米で教員資格を所持している人々をボランティアとして集め、ビデオ通話で子供たちに教育の機会を与えることは可能か、又どのようにそれを実現させることが出来るかという課題を頂き、話し合った。

今回の模擬会議を通して、異なったバックグラウンドを持った人々が1つのコンセンサスに到達するにはお互いに歩み寄ることがいかに大切か思い知った。又、各代表団の教育に対する熱い思いをひしひしと感じ、ITの発展により今後さらに変化するであろう経済体制における教育の重要さを再確認できた。

このような素晴らしい機会を与えてくださった文部科学省の皆様、及び模擬APEC委員会の皆様には厚くお礼申し上げます。